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平成十七年三月十七日 |

○古屋(範)委員 公明党の古屋範子でございます。
○古屋(範)委員 公明党の古屋範子でございます。
本日は、お忙しい中、参考人の皆様におかれましては、わざわざおいでいただき、貴重な御意見を賜りまして大変にありがとうございます。御礼申し上げます。
公明党は、介護保険の見直しに向けまして、介護予防を高齢社会の最重要課題と位置づけ、積極的に取り組んでまいりました。昨年四月には介護予防十カ年戦略を発表いたしまして、今後十年間で高齢者に占める要介護者の比率を、現在の一五・五%から一〇%へ三割減らすという目標を掲げまして、高齢者の生活機能の維持、改善を図るための地域予防拠点の整備を目指すなど、予防重視型システムへの転換を主張してまいりました。
また、昨年の九月からは、各地域で貴重な御提案や御意見を伺う場といたしまして、全国主要都市におきまして列島縦断フォーラム、党幹部が先頭になりまして、そういった機会を設けました。私もあちこち行きまして、御意見を拝聴いたしました。たくさん介護保険制度改革に対する御意見もちょうだいいたしました。また、八月の末からは関係十四団体の方々よりこの制度に関する御意見を聴取するなど、まさに今回の改正に向け精力的に取り組んできたところでございます。
今回の改正案、我が党が主張しております内容が数多く取り入れられ、健康寿命を延ばす、そういった内容に沿っており、評価できるものというふうに考えております。
まず最初に、山本参考人、矢野参考人、野中参考人、お三方に、少し介護保険制度の範疇を超えまして、我が国の高齢社会というような観点からお伺いをしたいと思っております。
二年前、世界高齢化会議がマドリードで行われましたが、その中で、高齢者は社会のために使われる社会資源だという宣言が出されました。私もそのとおりであると思っておりますが、今後、団塊の世代がリタイアをし、大量にこの高齢社会に突入をしてくる。こういった現状を考えたときに、これからの高齢者は、寝たきりにならない、また生活機能が自立しているなど、生活の質を保ちながら長生きするだけでなく、さらに社会貢献を含めて社会参加をすることが大事ではないかというふうに考えております。
高齢者が参加できる社会貢献の場はたくさんあります。また、積極的に社会参加をすることが介護予防にもつながり、また働ける方はやはり働くということも大事な観点であるかと思っておりますけれども、明るく活力ある超高齢社会を構築するため、こうした高齢者がいかに社会参加、貢献をしていくか、こういう観点からどのようなお考えをお持ちか、伺ってまいりたいと思います。
○山本参考人 高齢者の社会はもう来ておりまして、団塊の人たちが高齢者になるのは間近でございます。今二千五百万人が三千三百万人になることはわかり切っております。ですから、高齢者の人たちが今ただ援護だけを求めているかというと、私は必ずしもそうじゃないと思います。できるだけ自立をしていこうということで皆さんが努力をしているのが今の現状じゃないでしょうか。
ただ、その中で、ある意味では介護を受けざるを得ない、医療を受けざるを得ない人たちも出てくるのは、これはやむを得ないことであって、そういう人たちに対して支援をするのは当然のことだ、私はそういうふうに思っています。
そこで、一つの私の例なんですけれども、私は、世界で初めての木炭、竹炭でもいいんですが、粉をこしらえます、風が吹いたら飛んでいきます粉、これを燃すストーブを今開発しております。今までやったことはありません。原型だけは、一応の試作品はできました。それで、竹と木のどっちでもいいんですが、竹炭、木炭をつくるために工場をつくって機械化をしようかなと最初は考えたんですけれども、いや、これはもう老人の人たちにやっていただこう、そのかわり、それだけの必要な費用だけは町が負担していこうということで考えました。そうしたら、皆さんたちが喜んで、それを自分らでやろうと。それができ上がって完成するまでには、ストーブの方も今改良しつつありますから、でき上がってくると思います。そうすると、皆さんたちがそのストーブを使うための燃料は自分でつくっているということになりますから。
私のところは、もう一つは物産センターをつくっております。道の駅よりも少し大きなものですが、ここで七百人からの人たちが出品をしているのです。その中で半分以上が老人なんです。だから、今まで放置しておった農地などを自分たちが使うようになった。言いかえると、さっき先生がおっしゃったように、社会参加、社会的に自分たちの存在を高めていくんだ、そういう努力をしていると思います。
ですから、そういうのを援護していくことによって、あるいはそういう人たちの健康を維持することによって、私は医療と介護の費用が少しでも抑制できるということが言えると思いますので、そういうようなことでこれから進めていけばいいんじゃないか。すなわち、そこに介護予防というのが生まれてくるんじゃないでしょうか。そういうふうに思っておるところです。
○矢野参考人 高齢化の状況というのは、少子化の状況と並行しまして、世界で一番速いスピードで進んでいると思います。これからの日本の経済とか社会を考える上で、その二つの要素を本当に問題解決をするということが非常に大事なことだというふうにまずは思っております。
高齢化が論じられるときに、ともすれば働き手が減る、あるいは社会保障の支え手が減る、これは少子化でもあるんですが、あるいは給付がふえる、そういう、何というんでしょうか、どちらかというと大変だという部分が強調されているんじゃないかと思うんですが、一方で、やはり高齢者がふえることによって新しい消費需要が生まれる。御質問の中にもありましたけれども、成熟した大人としていろいろな分野に社会参画をしていただけるという意味では、あるいは日本の社会の安定要因になっていくということもあると思うんですね。そういう意味の経済的なあるいは社会的な前向きの意味合いというものをもっと大事にすべきではないかというふうに私は思っております。
高齢者と一口に言いましても、これほど個人差の大きい世代というのもないと思うんですね。健康状態、リタイアした後での人生設計、意欲、それから財産の状態、本当に最も多様性のある世代だというふうに思っております。私たちは、企業もそうでありますが、やはり政府もそういう多様性を持った高齢者にいろいろな機会を与える環境づくりをするということがいいんじゃないかと思うんですね。
企業の立場から申しますと、六十歳定年の後の再雇用を考える、これはもう現実に相当なスピードで進んでおります。それから、人によりましては、自分の持っている技術を途上国に行って伝えるということもあるでしょう。あるいは、地域のボランティア活動とかNPOで働こうという人もいると思いますが、例えば、小学校とか中学校の学校教育の場にそういう高齢者に行ってもらったらどうだろうか。子供たちの生活指導、マナー、そういったことを教えていただきますと、本当に、いろいろ起こっている子供の問題、非行とか非常に問題の大きい犯罪とかいうようなものを防ぐことができるんじゃないだろうか、もっと住みよい国になるんじゃないかというふうに思うんですね。
もちろん、今は六十五歳というとまだ本当に元気な方々が多いんですが、七十、七十五となりますと、介護も必要になってきますし、いろいろな意味での社会保障というのが重要性を増してくると思いますが、ぜひ元気な高齢者をふやして、それで社会の役に立っていただくような環境づくりをするということが大事ではないかと思っております。
○野中参考人 私は、先ほどお話ししましたように、東京の浅草というところで診療所を開設しております。その中での経験を少しお話ししたいと思います。
私にとって一番思い出のある浅草というところは、隣の家から、きょうはおすしをつくったからといって、おすしをおすそ分けということでいただいて、そのお返しにマッチ箱を差し上げる、豊かではなかったですけれども、戦後の時代にはそういう人々の交流があったと思います。
現在、私どもの診療所に来られるお年寄りの方々と接していますと、一つにはやはり寂しさ、あるいは会話を求めていらっしゃる。元気で通院される方にも、会話を求めたり、どこに行って仲間とお会いしてお話ができるのか、そういうことを求められている方々が多くおられます。浅草というところもマンションが多くなりまして、マンションというところで隣近所のつき合いがなくなったということに尽きると思いますけれども、そういう面で、ある面では閉じこもりという部分が非常に多くなっています。また、閉じこもりということでなかなか外に出ていけない、特に、病気や障害を持たれた方々が御自分の姿を哀れんで、そしてこんな姿で表に出ていくのは嫌だというふうにおっしゃいます。
私どもも、在宅診療でその患者さんのおうちにお邪魔をしまして、そしてさまざまなサービスを提供しますけれども、さまざまなサービスを提供することを受け入れていただくときには、やはり、昔地域でお友達と交流していた、そういうことを思い出されたときに、例えば訪問リハ、あるいはさまざまな福祉用具、さまざまな介護サービスを受けたい、そして再び地域に戻りたいというお気持ちを引き出したときに、初めてそのサービスが有効になると思います。
そういう視点で、先ほども申しましたように、介護予防の視点も、新たな地域参加、そして新たな町づくりにつながるというような視点で構築されることが私は必要だと思っています。
どうもありがとうございます。
○古屋(範)委員 ありがとうございました。
今の御意見の中にも答えが多少含まれておりますが、山本参考人にもう一度お伺いいたします。
介護予防重視、軽度者に関しては予防重視も大切だと先ほど意見を述べていただきました。昨年我が党にいらしたときにも、重点化、適正化していったときに住民の方々の受けとめ方はどうなるとお思いになるかという質問を私がしましたら、しっかりと説明すれば納得いただけるのではないかという力強いお答えをちょうだいしたわけでありますけれども、地方におきましては、非常に高齢化し、また高齢者自体も自立できなくなった場合に、都会にいる子供たちに最後は引き取られてしまうというような現象もあるかと思います。さらに人口が減ってくる。
また、ある学者は、トシヨリという言葉は、だんだん都市に寄ってくる、医者にしても買い物にしてもそばにある都市に、最後はもう一度寄ってきてしまうのではないかという見解もありまして、地方においてこの介護予防を実効あらしめるものにするためには、実際そういった方々に出てきていただく、そういった一つのコミュニティーといいますか、つながりというものの中でこの介護予防というものが実際に進められていくのではないかというふうに思いますが、コミュニティーの活性化というようなことに関しましてどのようにお考えになられますでしょうか。
○山本参考人 ごもっともなお話なんですが、私が思うに、自分の人生経験からいきますと、六十五歳はまだ元気なんですよ。私が六十五歳のときは、若者と一緒に走っていいぐらい元気でした。ところが、六十五歳からだんだん体力が落ちていくことは事実です。七十まではどうにかいきます。ところが、七十を過ぎますと一年ごとに変わってきます。七十五を過ぎると月ごとに体力が落ちていくのがわかります。年がわかってしまいますからそれ以上は申し上げませんが。
したがって、六十五歳ぐらいでしたら、筋トレを大いにやれば七十五まではそれこそ元気でいけると私は思います。ですから、この介護予防だけはどんなことがあってもやるべきだと私は思います。持って生まれた体がもともと弱い人、これは別ですけれども、普通の体であれば、六十五歳からやれば、六十歳でもいいんですけれども、六十五歳以上の人が対象になっているわけですから、こういう人たちがトレーニングをやることによって健康を維持することが私はできると思います。
そこで、先生のおっしゃるコミュニティーをどうするかということなんです。それは、私の町は添田町といいますが、添田町健康おどりというのを考えました。簡単な踊りなんですよ。音楽に合わせてこの健康おどりをやることによってみんなが元気になる、みんなやれと、ことしから全員参加するんだということを今呼びかけているところでございますから、そういうふうにしてコミュニティーがそこで生まれてくると私は思うんです。だから、そういう踊りをすることによってお互い同士のコミュニケーションが高まっていく。
では、これだけでいいのではないよと。もう一つこれの上の健康のための努力をする必要があるよということでいけば、私は、皆さんが参加をしてくれる何かのきっかけを我々のような行政側がつくればいいんじゃないか、こういうふうに思いますので、そういうことで努力していきたいと思います。
○古屋(範)委員 以上で質問を終わりにさせていただきます。貴重な御意見、ありがとうございました。
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